新52週高値を更新したユー・エス・エスの決算とかを分析してみた
こんにちは。
相場は相変わらず冴えない状況ですが、そんな中新52週高値を記録したユー・エス・エスを分析してみたいと思います。
ユー・エス・エスについて
中古車自動車のオークション会場を運営しています。
中古車買取専門店のラビットも経営しているようです。
ちなみに、ユー・エス・エスは、Used car System Solutionsの略だそうです。
気になる業種、気になるビジネスです。新52週高値更新ということで、先に業績とかを見てみたいと思います。
業績とか
売上高:81,482百万円
経常利益:42,374百万円
純利益:29,745百万円
PER:21.68倍
PBR:3.53倍
ROE:16.9%
時価総額:779,679百万円(2022年5月13日)
経常利益率52%、素晴らしい数字です。
過去最高決算だったようです。
財務面でも、借入はほとんどなく、利益剰余金が2,000億円以上あり、好財務にふさわしい内容になっています。
資産サイドでは、大きいものでキャッシュが約790億、建物が約330億、土地が約630億と非常に安定した会社の財政状態であることがわかりますね。
事業内容
1)オートオークション事業
2)買取専門店ラビット
3)その他
売上と利益率は以下のようです。
オートオークションが事業の完全な柱で、売上の80%を占めており、利益率も61.7%と超高収益率です。
一般的には、買取専門店のラビットの方が有名だと思いますが、利益率は1.5%と低水準です。
その他の事業は、リサイクル事業で、金属スクラップの取り扱いを行っているようです。約7,200百万円の売上に対して、約1,200百万円であるので、新規事業かわかりませんが、ラビットよりも利益が出ている状況です。
しかし、基本的には、オートオークションの会社であることがわかります。
事業をもう少し詳しく見てみる
主要事業であるオートオークションについて見ます。
収益構造は、出品成約落札の手数料で、成約すれば1台あたり24,000円の手数料が入ります。
年間の出品件数は、273万台です。成約率は、65.4%です。
決算説明資料を見ると、市場シェアの約40%を占めています。
2017年にM&Aにより、JAAという会社を買収したことで、市場シェアが拡大したようです。M&Aを有効に利用しているようです。
成約車両金額が競合他社と比べて高いのもユー・エス・エスの特徴ですね。
成約率は、市場平均に比べて下回ってるのは気になるところですね。
考察
良質な中古車が集まり、市場シェアも大きいということで競争優位性はかなりあるんだろうという感じがします。
一方で、これだけ市場シェアが大きいと次に気になるのは、中古車市場全体が今後どう変化するか?ということになるかと思います。
供給サイドは、新車登録車数に連動するようですが、需要サイドは個人的にはコロナ禍などの影響で半導体不足で新車登録が減少しているため、逆に需要が増えるのではないかと考えれるのではないでしょうか。