アドウェイズの決算とか事業を分析してみた

こんにちは。

今日は、アドウェイズを分析してみたいと思います。

気になっている企業ではあったのですが、直近でおもしろい動きが2つありました。

 

代表取締役の変更

2021年に7月に、山田翔氏が代表取締役社長に就任しています。それに伴い、創業者で大株主の岡村陽久氏は取締役会長となっています。会長になるのはわかりますが、代表権を外しているのがミソですね。

山田氏は、2007年新卒の37歳、2014年29歳で執行役員に就任するなど非常に優秀な新卒人材なんでしょうね。

会社ウェブサイトを見ると、金髪の社長、すごいですね。

 

博報堂DYの持分法適用会社に

博報堂DYホールディングスが8.6%、博報堂DYメディアパートナーズが6.7%を保有しており、取締役も1名派遣しています。

また、大株主では、創業者の岡村氏が19.4%、伊藤忠商事が9.5%となっています。

伊藤忠の持分がなかなか大きいですね。

 

ということで、今見たように、創業者が経営をリードする体制から37歳の新社長時代への変化と、博報堂の経営参画という二つの大きな変化が起きており、注目企業ですね。

 

社是みたいなのもなかなか独特です。

 

それでは、決算とか事業を見ていきましょう。

 

決算とかバリュエーション(2021年3月期)

売上高:49,020百万円

営業利益:1,626百万円

経常利益:1,866百万円

純利益:1,422百万円

PER:20.35倍

PBR:2.58倍

ROE:8.0%

配当利回り:0.83%

時価総額:28,941百万円(2022年6月13日時点)

※2021年3月期後、12月期決算に変更しているため、一期前の通期決算を掲載しています

 

純利益率は、約2.9%とそんなに利益率が高くないことがわかります。

ネット広告系の企業は利益率が高いというイメージがありますがので、比較企業としてあげられるインタースペース、バリューHR、ファンコミュニケーションズを簡単に見るにやっぱりマチマチですね。

バリュエーションもネット企業らしく、PBRは高く、PERはそこそこといった感じでしょうか。

 

事業

主要事業は、広告、メディアコンテンツ、海外事業の3つのようです。

 

セグメント情報は、以下の通りです。

売上だと、広告が85%を占め、利益は全て広告といった構図です。

売上面では、広告のうちスマートフォン向けが全体の収益の半分以上を稼ぎ出しています。

利益は、広告が全てて、メディアコンテンツ、海外事業は種まきといった感じでしょうか。

 

事業系統図は以下です。

 

 

 

広告事業

スマートフォンアプリ向け広告→「AppDriver」、「UNICORN

モバイル向けアフィリエイト広告→「SmartC」

PC向けアフィリエイト広告→「JAnet」

という展開です。

 

アドウェイズのイチオシは、全自動マーケティングプラットフォームであるUNICORNのようです。

PC向け広告は、主に金融関連企業をクライアントに抱えているようです。

また、博報堂の顧客基盤等を活用し、顧客に対してアドウェイズの広告知見を提供しているようです。

 

メディアコンテンツ

士業向けメディアポータルサイトを運営しているようです。

 

海外事業

日本事業をアジア米国で横展開しているようです。

 

その他

インフルエンサーマーケティング事業を行っています。

 

アドウェイズについて考える上での観点

有価証券報告書を見ても、コロナ前の数年においては、売上がヨコヨコといった感じでした。

その状況で、現状のPER/PBRではなかなかバリュエーションが高いなという感じがします。

 

今後の成長を見極めるということでは、最初に書いたところではありますが、以下の3点が注目ポイントかと思います。

 

1)新社長の山田氏の手腕

2)博報堂との関係性

3)UNICORNの成長

もっと簡潔にいくと、博報堂の営業パイプラインをうまく活用し、UNICORNを成長させることができるかということになるかと思います。

 

最後にUNICORNについて、少し決算資料から載せておきます。