手間いらずを分析してみた

高収益企業を分析してみようと少しずつ見ているのですが、その中で今回は手間いらずを分析してみたいと思います。未だに、比較.com価格.comの違いがよくわかってなかったのですが、この際に一気に二つ見てみたいと思います。(あくまで手間いらず中心ですが)

手間いらずについて


まずは事業概要から。
「予約サイトコントローラー『TEMAIRAZU』シリーズの開発・提供
比較サイト『比較.com』の運営」
の二つのようです。
会社名は比較.comという名前だったと思うのですが、有価証券報告報告書を見て、2007年にTEMAIRAZUに変更になっていました。
何よりびっくりは、手間いらず事業は、2007年に買収、そこから主力事業に成長させ(当時どれくらいの規模だったかわかりませんが)、社名を変更するという事業ドメインの変更、ピボットとしておもしろそうな会社です。

事業について


アプリケーションサービス事業:TEMAIRAZU
セグメント売上:1,565,797 千円
セグメント利益:1,242,814 千円
インターネットメディア事業:比較.com
セグメント売上:44,585 千円
セグメント利益:27,202 千円
社名が表すように、完全に手間いらずの会社です。比較.comの会社だと思っていました、すみません。

TEMAIRAZU


宿泊予約サイトコントローラー
「宿泊予約サイトコントローラーとは、複数のオンライン予約サイトの情報を 一括管理するサービスです。販売チャネルの拡大による収益の向上と 宿泊施設の予約業務の効率化による運用コストの削減が図れます。」
新型コロナウイルスの影響で、ここもゴッソリ減収かと思いましたが、2020年6月期に比べても、減収幅が少ないことに驚きました。
事業施策としては、
業務効率化を支援するためのシステム連携
国内宿泊予約サイトとの連携強化
という2点を強化しているとのことで、それが月額の固定も変動もフィーの減額を抑えることに寄与しているのではないでしょうか。

比較.com


ご存知の通りの比較.comです。
決算説明資料でも記述が少なく、売上も落ちてきており、それに対する施策も特徴的なものはなく、社内でそういう位置付けなんだろうということが伺えます。

もろもろの数値について


売上高:1,610,382千円
経常利益:1,147,529千円
純利益:758,413千円
PER:55.99倍
PBR:9.47倍
ROE:18.1%
めちゃくちゃ儲かってますが、PERもPBRも高いですね。市場で評価されています。さすがです。
従業員は38名と小規模で運営されています。

総論


創業者であり社長であり大株主である渡邉氏の経営がうまくいっているといって間違いないでしょう。
当たり前の話ですが、手間いらず事業の投資判断になるかと思います。現状の、PER/PBRの水準では高いですね。
負債もほぼなく、キャッシュもたんまりと溜まっています。販管費が343,990千円と低コストであるため、手間いらず事業を買収したときのように、渡邉氏の慧眼で新規事業に入っていくということも視野に入っているといいと思います。
カカクコムの分析は次回に回しますw

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