HSホールディングスについて分析してみた
こんにちは!
ブログ全然更新していないなぁと思っていたら、最後の更新が2022年の6月ということでかなりのご無沙汰でした。
これから少しずつ更新できればと思っています。
さて、今回は最近とある本の中で言及されていたHSホールディングス(旧澤田ホールディングス)について少し分析してみたいと思います。
HSホールティングスについて
元々は、地場の証券会社であったようですが、旅行代理店のHISホールティングスの創業者である澤田氏が1999年に株式の70%を取得し、澤田氏およびHISの実質的な会社となったという経緯があるようです。
証券事業を中心に多角的にビジネスを行ってきましたが、最近では祖業である証券事業、FX事業、債権回収事業などを売却し、海外で金融事業を営むという中々特殊な事業内容となっています。
現在では、セイコー創業家のファンドが主要株主となっています。
実際にどんなビジネスを現在行い、どういった収益構造になっているか早速見ていきましょう!
決算(2022年3月期)
売上高:61,566百万円
経常利益:17,813百万円
純利益:6,545百万円
時価総額:42,346百万円(2023年4月25日時点)
PER:8.13倍
PBR:0.72倍
ROE:12.2%
これだけ見ると、純利益率も10%ありますし、利益の絶対額も大きいですし、PERなどは市場平均よりも低い形になっています。
事業内容
主要事業は、銀行事業で2つの銀行を連結子会社に、1つの銀行を持分法適用会社にしています。
ハーン銀行:議決権比率55.3%
ソリッド銀行:46.8%
銀行3行については、設立より関わるというわけではなく、入札や第三者割当増資引受などにより、経営に参画する形となっています。
ソリッド銀行は2012年、キルギスコメルツ銀行は2017年に経営に参画していますが、ハーン銀行は2003年からと古く今年で20年も関わっていることになります。
収益的な観点では、ハーン銀行の営業利益が150億円程度なのに対して、キルギスコメルツ銀行は、ほぼ収益フラット、ソリッド銀行も同様なので、実質ハーン銀行の経営で持っている感じですね。
売却した事業について
それ以外に、エイチ・エス証券、外為どっとこむ、エイチ・エス債権回収という3社を有していましたが、全て売却をしています。
エイチ・エス証券→売却先:Jトラスト(売却価額:5,550百万円)
外為どっとこむ→売却先:伊藤忠商事(売却価額:12,900百万円)※売却持分は40.19%
エイチ・エス債権回収→売却先:きらぼし銀行(売却価額:3,200百万円)
エイチ・エス証券は、ここ数年の純利益が4-5億円程度であり、55億円での売却というのは、なんというか足元を見られたというか、そんな感じです。
外為どっとこむは、純利益が20-30億円程度ですので、バリュエーションはPER15倍で300億程度になると思いますが、そう考えると、妥当な金額と言えると思います。
エイチ・エス債権回収は、純利益が1-2億円程度ですので、バリュエーション的には妥当な水準と言えるでしょう。
まとめ
BSに関しては、銀行業を営んでいることもあり、詳しく分析できていません。
したがって、PBRという観点ではコメントがありません。
見てきましたように、ハーン銀行の動向が全てと言っても過言ではない状況ですので、モンゴルのリテールバンクにどこまでベットできるかという話になりそうです。
モンゴルやモンゴル金融の未来に希望があると考えた場合、わざわざモンゴルで証券口座を開設し、株を買うという面倒な作業をすることなく、モンゴルに投資できるのがこの会社の魅力でしょうか。
東証グロース時価総額最下位の地域新聞社の決算と事業を分析してみた
こんにちは。
今日は、東証グロース銘柄の中で現在一番時価総額の低い地域新聞社を分析してみたいと思います。
時価総額が低い企業を分析する経緯としては、以下と私は考えています。
・時価総額が低い→市場での評価が低迷している→業績がパッとしない
・そうした企業がどういった施策を打ち、現状を打開しようとしているのかを確かめたい
早速、見ていきましょう。
地域新聞社について
創業は1987年と30年以上も事業を行なっている東証グロースとしては社歴長めの企業かもしれません。
上場は2007年とこちらも15年以上、上場していることになります。
株価は2018年から2019年のあたりで一旦急騰してますが、それ以外は現状の株価に比較的近いところで落ち着いています。
主要事業は、「ちいき新聞」の発行およびチラシ折込事業となっています。
「ちいき新聞」とは、1エリア約3万世帯前後という、小さなエリアに向けて、手配り式フリーペーパーというもののようです。
主に千葉県を中心に事業を展開しているようです。
決算とか(2021年8月期)
売上高:2,788百万円
営業利益:-51百万円
経常利益:-50百万円
純利益:-86百万円
PER:-14.93倍
PBR:15.85倍
ROE:-90.1%
配当利回り:0%
時価総額:815百万円(2022年6月29日時点)
想像通りではありますが、赤字です。
それにしても上場企業で時価総額8億円というのは驚きです。
更に驚くのが、PBR15.85倍ということ。どれだけ純資産が少ないのかということが推察されます。
純資産を見ると、8,100万円しかありません。
また、現預金は9億、売掛金が2.6億もありますけど、買掛金が1億、借入金が7.5億もありますので、ネットキャッシュは相当少ない状況です。資金繰りもなかなかタイトです。
ちなみに、8月期決算ですので、今現在第二四半期まで決算が出ています。
売上高:1,440百万円
純利益:12百万円
なんとか黒転してます。
事業について
ちいき新聞の発行、折込チラシ事業に関しては、コロナ前の80%程度まで回復しているとのことです。
新規事業としては、
・地域のコミュニティサイト「ちいコミ」
・BtoBtoCの野菜販売
・中学生向けキャリア教育副読本の発行
・HR事業としてキャリア誌の発行
などを行なっているようです。
考察
主力事業がうまくいかなく、新規事業にパラパラと手を出す典型的なパターンです。
但し、地域新聞社の良いと思われるところは、主力事業の派生系のビジネスを展開し、強みである小さな地域というコミュニティにレバレッジをかけているところかと思います。
ただ、どれもまだ小粒という印象は拭えず、育成するまでにキャッシュや本業の収益性を保てるかというところは疑問符です。
個人投資家が経営トップになったFVCについて分析してみた
こんにちは。
今日は、FVC(フューチャーベンチャーキャピタル)について分析してみたいと思います。
まず、最初に事の顛末をお伝えすると、個人投資家である金武偉氏が株主提案で、経営陣の一掃及び金氏の代表取締役就任を行い、見事可決されたということです。
個人投資家が株主提案で代表取締役になるという異例の事態となっています。
付言すると、今回個人投資家とされている金氏は、ゴールドマン・サックス証券、JPモルガン証券、プライベートエクイティファンドのユニゾン・キャピタル出身であり、プロの投資家であると言え、且つすでに幸楽苑ホールディングスの社外監査役に就任していることもあり、狭義の個人投資家ではありません。
ただ、金氏の持株比率は2.2%前後であることから、持株比率が低くても株主提案次第で、その会社の経営を司ることができることを示したことになります。
いずれにせよ、投資家界隈を騒がせたニュースであることは確かです。
ということで、早速FVCの業績と事業、株主提案の内容について調べてみたいと思います。
FVCについて
2000年に上場と既に20年以上も上場している独立系のベンチャーキャピタルです。
見るに、大株主の存在はなく、浮動株比率が高い銘柄です(だからこそ今回の株主提案が通ったということもありますが)
業績とか(2022年3月期)
売上高:546百万円
営業利益:64百万円
経常利益:165百万円
純利益:143百万円
PER:37.35倍
PBR:1.94倍
ROE:5.4%
配当利回り:0.49%
時価総額:7,469百万円(2022年6月28日現在)
※株主総会後株価が急騰しているためこの時価総額水準ですが、その前は50億円くらいの時価総額でした。
見てみると、収益力がある、ないという話以前に売上高が低いことがわかります。
ファンドビジネスというのは基本的には、ファンドを組成し、管理報酬と成功報酬の二本立ての収益構造となっています。
株主提案の内容
まとめるとこのような感じです。
・ファンド本数が多すぎることにより、管理コストがかかっているため、ファンドの本数を減らし、大きなサイズのファンドへとシフトする。
・事業再生投資を行う(自己勘定での投資を含む)
・優良企業への追加投資を行うことで、リターンの追求を目指す(現在は、管理報酬に依存し、成功報酬が少ない)
事業について
2022年3月期の売上高を見ると、管理報酬のみが収益となっており、成功報酬はありません。これではファンドビジネスとは言えません。
スタートアップへ投資するというビジネスモデルからも、大きく成長する企業へ投資を行うことで、成功報酬が入るというものですから、これではファンド組成屋さんになってしまいます。
旧経営陣は、自らのビジネスモデルを、VaaS(VC as a service)と定義していますが、この経営成績では成功報酬があがらないことの詭弁と取られても仕方ないように感じます。
考察
個人的には、新しく代表取締役に就任した金氏、PEのユニゾン・キャピタル出身ということで事業再生分野における見識は非常に深いのかと思います。
FVCは、これまで地方銀行とファンドを多く出資してきたことからも、地方銀行のパイプラインは強いものがあると推察されます。
おそらく、自己勘定で、地方銀行から紹介された地場企業を純資産などで安く買い、その企業をバリューアップして売却または上場させるという戦略があるものと考えられます。
事業構造が大きく変化するタイミングですので、今後も注目していきたいと思います。
葬祭大手の燦ホールディングスの決算を分析してみた
こんにちは。
最近は、ブログを更新する頻度が少なってなってしまいました。
気を取り直して、改めて頑張ってみたいと思います。
今日は、葬祭大手の燦ホールディングスの決算と事業を分析してみたいと思います。
本当は、葬祭業として数年前に上場したきずなホールディングスを分析してみたかったのですが、2022年5月決算で決算発表がもう少し先なので先に上場業界大手の燦ホールディングスの方を分析してみたいと思います。
燦ホールディングスについて
公益社、タルイ、葬仙という3つの葬儀会社と会場サポート事業、それにエンディングサービスの会社を保有しています。
76会館を運営、葬儀件数は年間14,000件以上ということで、かなりの規模であることがわかります。
事業系統図は以下の通りです。
決算とか(2022年3月期)
売上高:20,001百万円
営業利益:3,376百万円
経常利益:3,386百万円
純利益:2,040百万円
PER:9.34倍
PBR:0.64倍
ROE:6.9%
配当利回り:2.17%
時価総額:21,713百万円(2022年6月22日時点)
純利益率で10%あるのは立派ですね。
PERやPBRなどを見ても株式市場にバリュエーションはそこまで高くないことがわかります。
矢野経済研究所によると、葬祭ビジネスの市場規模は1兆8千億円ということです。
燦ホールディングスのような葬祭業界の大手でも売上高が200億円程度ということで、かなり分散された業界であることが伺えます。
事業
公益社ブランドのビジネスが80%を占めていることがわかります。
各ブランドにおける施行件数を見ていきます ※有価証券報告書にその記載があるのですが、2022年3月期のものがまだ出ていませんので、2021年3月期のものを使用します。
平均単価は公益社で120万円前後、稼働率も公益社が突出していることがわかります。
葬仙は島根鳥取、タルイは兵庫県南部と地方ビジネスは単価も稼働率も低いということがわかりますね。
事業戦略
中期経営計画において注力すると書かれているのが、
「ライフエンディングサポート事業の拡充」
「葬儀事業の積極的な営業エリアの拡大」
「業務効率の改善」
という3つでした。
ライフエンディングサポートは子会社を設立し、力を入れていることがわかります。
また、東京博善を運営する廣済堂ホールディングスと連携することで営業エリアの拡大を企図しています。
総評
業界を取り巻く環境としては、決算資料に適切な図がありました。
市場全体としては、高齢化に伴い件数の増加は見込まれるものの、単価は下落の一途を辿る一方ですので、業界再編に動くのは当然の流れかと思います。
単価を上げるか、件数を増やすのいずれかしか売上を向上させることはできません。
単価を上げるという施策のもとで、ライフエンディングといったスポットの葬儀にとどまらないサービスを提供し、件数を増やすという意味では営業エリアを拡大するということが伺えます。
業界大手という立場にどうレバレッジをかけていくか注目していきたいと思います。
アドウェイズの決算とか事業を分析してみた
こんにちは。
今日は、アドウェイズを分析してみたいと思います。
気になっている企業ではあったのですが、直近でおもしろい動きが2つありました。
代表取締役の変更
2021年に7月に、山田翔氏が代表取締役社長に就任しています。それに伴い、創業者で大株主の岡村陽久氏は取締役会長となっています。会長になるのはわかりますが、代表権を外しているのがミソですね。
山田氏は、2007年新卒の37歳、2014年29歳で執行役員に就任するなど非常に優秀な新卒人材なんでしょうね。
会社ウェブサイトを見ると、金髪の社長、すごいですね。
博報堂DYの持分法適用会社に
博報堂DYホールディングスが8.6%、博報堂DYメディアパートナーズが6.7%を保有しており、取締役も1名派遣しています。
また、大株主では、創業者の岡村氏が19.4%、伊藤忠商事が9.5%となっています。
伊藤忠の持分がなかなか大きいですね。
ということで、今見たように、創業者が経営をリードする体制から37歳の新社長時代への変化と、博報堂の経営参画という二つの大きな変化が起きており、注目企業ですね。
社是みたいなのもなかなか独特です。
それでは、決算とか事業を見ていきましょう。
決算とかバリュエーション(2021年3月期)
売上高:49,020百万円
営業利益:1,626百万円
経常利益:1,866百万円
純利益:1,422百万円
PER:20.35倍
PBR:2.58倍
ROE:8.0%
配当利回り:0.83%
時価総額:28,941百万円(2022年6月13日時点)
※2021年3月期後、12月期決算に変更しているため、一期前の通期決算を掲載しています
純利益率は、約2.9%とそんなに利益率が高くないことがわかります。
ネット広告系の企業は利益率が高いというイメージがありますがので、比較企業としてあげられるインタースペース、バリューHR、ファンコミュニケーションズを簡単に見るにやっぱりマチマチですね。
バリュエーションもネット企業らしく、PBRは高く、PERはそこそこといった感じでしょうか。
事業
主要事業は、広告、メディアコンテンツ、海外事業の3つのようです。
セグメント情報は、以下の通りです。
売上だと、広告が85%を占め、利益は全て広告といった構図です。
売上面では、広告のうちスマートフォン向けが全体の収益の半分以上を稼ぎ出しています。
利益は、広告が全てて、メディアコンテンツ、海外事業は種まきといった感じでしょうか。
事業系統図は以下です。
広告事業
スマートフォンアプリ向け広告→「AppDriver」、「UNICORN」
モバイル向けアフィリエイト広告→「SmartC」
PC向けアフィリエイト広告→「JAnet」
という展開です。
アドウェイズのイチオシは、全自動マーケティングプラットフォームであるUNICORNのようです。
PC向け広告は、主に金融関連企業をクライアントに抱えているようです。
また、博報堂の顧客基盤等を活用し、顧客に対してアドウェイズの広告知見を提供しているようです。
メディアコンテンツ
士業向けメディアポータルサイトを運営しているようです。
海外事業
日本事業をアジア米国で横展開しているようです。
その他
インフルエンサーマーケティング事業を行っています。
アドウェイズについて考える上での観点
有価証券報告書を見ても、コロナ前の数年においては、売上がヨコヨコといった感じでした。
その状況で、現状のPER/PBRではなかなかバリュエーションが高いなという感じがします。
今後の成長を見極めるということでは、最初に書いたところではありますが、以下の3点が注目ポイントかと思います。
1)新社長の山田氏の手腕
2)博報堂との関係性
3)UNICORNの成長
もっと簡潔にいくと、博報堂の営業パイプラインをうまく活用し、UNICORNを成長させることができるかということになるかと思います。
最後にUNICORNについて、少し決算資料から載せておきます。
カカクコムの決算とか事業を分析してみた
こんにちは。
今日は、カカクコムの決算と事業を分析してみたいと思います。
手間いらず(比較.com)の分析をした際に、競合であるカカクコムの分析をしたいなぁと思っていたのですが、時間が経ってしまいました。
早速、分析していきましょう。
会社概要
大株主を見ると、デジタルガレージが20.4%、KDDIが16.9%を保有しています。
会長には、デジタルガレージの林氏が就いています。
決算とか(2022年3月期)
売上高:51,723百万円
営業利益:19,147百万円
経常利益:20,897百万円
純利益:14,294百万円
PER:39.59倍
PBR:11.75倍
ROE:30.1%
配当利回り:1.45%
時価総額:491,648百万円(2022年6月9日時点)
営業利益率37.02%、純利益率27.64%、さすがです。儲けすぎなくらい儲かっています。
PERが約40倍、PBRが約12倍と株式市場での評価もしっかりとついています。
事業
売上構成比を見てみましょう。
だいたい、価格.comが40%、食べログが30%くらいというところでしょうか。
価格.comと食べログで合わせて売上の70-80%を占めていることがわかります。
それぞれの売上源は、
価格.comは、ショッピング/サービス/広告で満遍なく収益が上がっていますが、食べログに関しては、飲食店販促がセグメント収益の80%を占めていることがわかります。
調べると、価格.comのショッピング/サービスの区切りは、価格.comにおける商品の取り扱いの違いだけのようでした。
食べログの方は、当然コロナ禍の影響を受けていたわけですが、それでも有料店舗は増えつつあり、やはり食べログが強いビジネスであることがわかります。
新興メディア・ソリューション・金融セグメントは、旅行、物件探し、映画、保険など他分野でも業務を行なっています。
2022年5月の自分のポートフォリオ分析してみた
こんにちは。
ふと月末だなぁと思ったので、今月から自分のポートフォリオの分析をしてみたいと思います。
月末まであと1日ありますが、思い立ったが吉日、今日やってみたいと思います。
これまでポートフォリオの分析をしたことがないので、前月比というのが出せないのですが、とりあえず出来るところまでやってみましょう。
今月は、なんといってもLUNAの暴落がありました。
私のポートフォリオも多大なダメージを受けて、大変なダメージを追ってしまいましたが、まぁこういうのは無理矢理乗り越えていくしかないですね。
ポートフォリオ全体
現在は、以下のようなポートフォリオになりました。
LUNAが暴落前の水準であれば、仮想通貨セグメントがおそらく80%くらい占めていたのではないのかと思います。
理想的には、「株式:仮想通貨:現金:オルタナティブ=30:30:30:10」くらいがいいのですが、まだまだ仮想通貨がポートフォリオの半分以上を占めていることがわかります。
仮想通貨セグメント
イーサリアムが半分以上占めてしまっています。
サンドボックスの土地とNFTは2月に勉強的に買ってみたのですが、まだ何もできていません。
その他には、ソラーナが少々、2週間前に始めたSTEPNがあります。
STEPNはここ数日で、大暴落してるみたいですが、めげずに歩き続けたいと思います。
株式セグメント
QQQが半分近く占めていますが、これはよしとしましょう。
可能であれば、ナスダックとS&P500に連動するETFでポートフォリオの50-60%くらいにしておきたいところです。
銘柄も、ちょくちょく戦略もなく買ってしまっていますが、もう少し、グロース/バリュー/米国/日本といった感じできれいに買えるといいのですが。
現金とその他のセグメント
不動産は、クラウドリアルティに少し入れてますが、まぁコロナ禍もあり、あまりうまくいってないようです。
ロレックスは、正規店で購入できれば、もっとポートフォリオに入れたいところですが、いかんせんなかなか購入できないので、増えません。
ポートフォリオ全体
ポートフォリオ全体に、それぞれのプロダクトを入れてみたのですが、あんまり見やすくないですね。。
こっちの方が見やすそうです。
考察
ほぼ初めてポートフォリオを分析してみましたが、仮想通貨セグメントへのエクスポージャーが大きいので、少しずつポートフォリオのリバランスをしたいところです。
税金の問題さえなければもっと容易に進むんですけどねぇ。
先ほど、書きましたが、改めて理想のポートフォリオは、
「株式:仮想通貨:現金:オルタナティブ=30:30:30:10」
といきたいところです。
LUNAの苦い、苦い、苦すぎる失敗から、単一プロダクト?商品のエクスポージャーは10%以内にしたいところです。
株式の個別銘柄やビットコイン、イーサリアム以外の仮想通貨に関しては、ポートフォリオの5%以内、当初は1-2%程度にしたいと思います。
来月からは前月比を載せていきたいと思います!
光通信の決算とか事業とか分析してみた
こんにちは。
今日は、光通信の決算について分析してみたいと思います。
光通信、知ってるようで知らない大企業です。
ITバブルの当時から有名な企業であり、重田氏のご子息はタイで代理出産の話題があったり、資産管理会社が鹿児島東インド会社という不思議な社名であったりと話題に事欠きません。
何よりもおもしろいのが、ウェブサイトを見ていただくとわかるのですが、、
恐ろしいほどシンプルです。
一時期、日本のバークシャーハサウェイを志向していたとかも聞きますね。
謎の大企業、光通信について分析してみたいと思います。
早速、業績から見てみましょう。
業績とか(2022年3月期)
売上高:578,269百万円
営業利益:83,036百万円
経常利益:107,978百万円
純利益:87,360百万円
PER:7.28倍
PBR:1.28倍
ROE:20.3%
配当利回り:3.5%
時価総額:639,061百万円(2022年5月27日時点)
純利益率も10%以上ありますし、売上高、営業利益、純利益は全て過去最高を更新です。素晴らしい!
1年前は、株価は25,000円くらいの水準にあったと思いますが、だいぶ昨今下落してますね。
事業内容
まずは、事業系統図から見ましょう。
これをもう少し、決算資料にあるわかりやすい図を用いると、
こういう感じです。うん、こっちの方がわかりやすいですね。
もっとこっちの方がわかりやすいかもしれません。
光通信といえば、ゴッリゴリの営業の会社というイメージがありますが、あながち間違ってはおらず、自社他社問わず、扱うプロダクトをガンガン売っていくのがメインビジネスということがわかります。
セグメント別にまとめると、
法人、個人、自社、他社、バランスよくビジネスしていることがわかります。
上場株投資ビジネス
こっちの方が興味津々です。
光通信は、上場企業への投資を猛烈かつ強烈に進めています。
BS上に記載には、
持分法で会計処理されている投資:134,318百万円
その他の金融資産:556,114百万円
も(おそらく)投資していることがわかります。
合わせて、6,900億円というものすごい規模の投資です。
BS全体で、1,450,453百万円なので、47.6%が有価証券投資というもはやなんの会社かわからない感じです。
その投資から発生する収益が、
金融収益:21,580百万円
金融費用:10,143百万円
持分法による投資損益:13,018百万円
合計すると、24,455百万円となります。
投資先については、EDINETで検索すれば多くがヒットするわけですが、まとめきれたらまたブログを更新するつもりです。
上場株ビジネスについての説明
光通信は、情報開示があまりないですのが、決算資料に説明がありました。
上場株投資については、4原則がありました。
・純投資
・安定 ※キャッシュフローが良い、ストック事業、強固な財務基盤、など安定した企業に投資
・株式を買うということはその会社のビジネスの一部を保有するものと考える
・投資先企業と良好な関係を目指す
2番目と3番目については、個人投資家としても学びが深いものですね。
投資先の状況としては、以下の通りです。
上場株投資に関するガバナンス
・一定の財務規律(3年以内返済資金を手元資金として確保)を遵守して投資する
・投資アドバイザリーボードによる外部モニタリング体制の導入
考察
光通信について全体的にまとめてみたいと思います。
まず、事業について、安定的にストック収益の上がる事業を経営していることがわかります。
ここは、光通信の一丁目一番地、営業の光通信ここにありという感じだと思います。
また、EPARKなど新規事業にも手を打っています。
上場株投資については、6,900億円も投資をしていることもあり、以下の点がリスク項目として挙げられそうです。
・株式市場全体の下落リスクを背負う
・投資先エンゲージメントの不調
一点目は、光通信の株式を保有することで、その先に100銘柄以上の上場株式のリスクを保有することになります。一方で、株式市場全体が好調であれば、余すことなくリターンを手にすることができます。
二点目は、エンゲージメントがきちんと行える先に投資をしていると思いますが、光通信のネットワーク、ノウハウをうまく提供できる先を見つけることができるかということになるかと思います。
個人的には、光通信のストック事業に対する知見、ノウハウなどは特筆すべきものであり、それを投資先への提供などを通じて、収益力を上げるという手法はなかなかおもしろい取り組みであると思います。
PERを見ても、1年前の株価水準からは安くなっているので、魅力的かもしれません。
弁護士ドットコムの決算を分析してみた
こんにちは。
今日は、弁護士ドットコムの決算などを分析してみたいと思います。
弁護士ドットコムと言えば、グロース株として有名ですが、今回取り上げた理由としては、某外資系証券会社が超強気の目標株価10,000円を出しているのに対して、現在の株価は3,295円です。
果たして、10,000円まで株価が上昇するほどの事業ポテンシャルがあるのか決算や事業を見てみたいと思います。
会社概要や事業
もともと法律相談プラットフォームとして2005年に設立されました。
弁護士である元榮太一郎氏が創業しましたが、現在元榮氏は退任し参議院議員です。
現在の社長は、カカクコムやみんなのウェディングの役員を経験した内田陽介氏が務めています。
役員を見て驚きましたが、社内取締役4人のうち3人が2015年入社、もう一人も2013年入社2015年に執行役員となっています。
2014年に東証マザーズに上場し、2016年に元榮氏が参議院議員になっていますが、上場後創業者が退任し、新しい経営陣で事業を行っていることがわかります。
なんと2022年6月から創業者である元榮太一郎氏が代表取締役社長に復帰するということで、経営及び事業がどう変わっていくか楽しみですね。
大株主の状況を見ると、元榮氏と元榮氏が代表を努める法律事務所が、合わせて65%の株式を保有しており、改めて創業社長って本当に特権的な地位だなぁと思いました。
会社概要が長くなってしまいましたが、それでは業績と事業について見ていきましょう。
業績とか(2022年3月期)
売上高:6,877百万円
営業利益:1,139百万円
経常利益:1,149百万円
純利益:702百万円
PER:125.12倍
PBR:36.63倍
ROE:30.6%
配当利回り:0%
時価総額:73,361百万円(2022年5月27日)
改めてPERとPBRの破壊力がすごいですね。
2020年10月には株価が15,000円近辺にあったことを考えると、ここまで株価が下がってもまだこんなにバリュエーション的には高く付きますね。
ここからまた目標株価を10,000円に設定するということは、余程事業成長があるという理解でいることがわかります。
はてさて、事業にそれほどのポテンシャルがあるのか見ていきたいと思います。
事業
まずは、事業系統図を見ましょう。
弁護士ドットコム事業
基本的には、Google等の検索フォームにて法律問題を検索し、弁護士ドットコム上にて弁護士に法律相談したり、回答を見るために、ユーザーが課金するシステムです。
また、法律相談を受ける弁護士側からも課金しているようです。
2012年から2019年までの伸び率と比べて、コロナ禍の頃からはかなり停滞していることがわかります。
調べて見ると、検索順位の降下が以前にあったようです。
そして個人側の有料会員も弁護士側の有料会員も伸び悩みが顕著です。
ということで弁護士ドットコム事業は、何か浮揚策がないと厳しいようです。
クラウドサイン事業
次に、伸び盛りのクラウドサイン事業です。
順調に伸びていることがわかります。
クラウドサインは、片方だけ契約していては先に進みません。
双方が契約してはじめてサービスの意味をなすため、ネットワークが起きることになります。
これはなかなか大きいですね。
そのほかに税理士ドットコム、ビジネスロイヤーズという事業を行っていますが、事業インパクトが小さいと考え、説明は割愛します。
事業全体の売上推移を一応載せておきます。
成長可能性について
今まで見た通り、クラウドサイン事業がどこまで伸びるかがキモであることがわかります。
2023年3月期決算予想では、全体で売上8,800百万円と記載があります。
2025年3月期では、クラウドサイン事業だけで100億円の売上を目指すということです。
たしかに、過去の売上推移を見ると
2021年3月期:2,880百万円(前期比+82.97%)
2020年3月期:1,574百万円(前期比+147.05%)
2019年3月期:637百万円
という感じで、この調子でいくと2025年3月期にはクラウドサイン事業が100億円に達成するというのはあながち無理な数字でもないかと思いますね。
もう一回株価について整理してみよう
現在の株価は3,295円で、時価総額は73,361百万円です。
目標株価を10,000円とすると、現在から3倍ということで時価総額は220,000百万円(2,200億円)程度ということになります。
グロース株の象徴的な存在であるエムスリーでも現在47倍なので、仮に2,200億円の時価総額をつけた時のPERを50倍とすると、当期純利益が44億円になります。
30%の法人税支払い前は、約62億円の営業利益が必要になります。
現在の営業利益が1,139百万円、クラウドサイン事業の営業利益が532百万円なのでやっぱり営業利益10倍が必要になりますね。
うーーん、なかなか厳しいような気もしますが。
事業開始当初かつコロナ禍という追い風で、出足が順調ですが、このペースでクラウドサイン事業が伸びていくというのは、素人意見でも難しいように感じますね。
考察
見てきたようにこの会社の一丁目一番地はクラウドサイン事業です。
今後この進捗で株価が決まるというのは自明なので、クラウドサイン事業の特にネットワーク効果をどう見積もるかがカギですね。
某外資系証券会社では、DCFモデルで株価を計算していましたが、ここではすごくシンプルに考えて見ました。
当面は事業の成長を注視するというスタンスを取りたいと思います。
福井コンピュータホールディングスの決算を分析してみた
こんにちは。
今日は、福井コンピュータホールディングスについて少し考えてみたいと思います。
大変失礼な話ですが、福井という地名らしきものとコンピュータという若干古臭い名前からしてあまり魅力的には見えないところではあります。
しかし、決算を見て驚きました。利益率の高いこと、高いこと。
気になったので、調べてみることにしました。
会社概要
社名にあるように、福井県発の企業です。
事業は、建築CAD事業、測量土木CAD事業、ITソリューション事業の3つで構成されています。
CADとは、Computer Aided Designの略で、キャドと呼ぶそうです。コンピュータ上で設計を行うツールというものらしいです。
後ほど、詳しく見ましょう。
事業系統図
業績とか
売上高:14,331百万円
経常利益:6,358百万円
純利益:4,222百万円
PER:15.93倍
PBR:3.55倍
ROE:24.4%
配当利回り:1.87%
時価総額:69,448百万円(2022年5月26日)
経常利益率が44.37%、純利益率が29.46%、いやぁすごいですね!高収益です。
決算資料によると、売上高、純利益ともに過去最高、6期連続で最高更新。
増配も発表しています、素晴らしいです。
セグメント利益
建築システム
売上高:6,493百万円
営業利益:2,481百万円
測量土木システム
売上高:7,108百万円
営業利益:3,402百万円
ITソリューション
売上高:729百万円
営業利益:268百万円
建築、測量土木が主だった、超主力事業であることがわかります。
事業について
建築システム事業は、以下の通りです。
IT導入補助金や業法改正などで収益が増加しているようです。
測量土木システムは、以下の通りです。
国⼟交通省が推進する「i-Construction」の普及やBIM/CIMにかかわる国の施策、IT導⼊補助⾦という追い風があるようです。
ITソリューション事業は、以下の通りです。
主に選挙の出口調査システムを開発、販売しているようですが、全体の収益へのインパクトは大きくありません。
中期経営計画
既に、CAD業界におけるトッププレイヤーでありますが、今後は新しいソリューションを創出できるかが福井コンピュータのキモであることがわかります。
少なくとも、2024年度においては、営業利益67億円、営業利益率44%を目指すようですが、現状では営業利益63億円、営業利益率44% 達成と立派です。
考察
ここまできたように収益率が高い、優良企業であることがわかります。
無借金であり、利益剰余金もたんまりと150億円もあり、財務基盤も強固です。
PERも15.93倍とそこまで高くないですが、売上高と純利益の成長率から少し考えてみましょう。
CAGR(年平均成長率)は、
売上高:7.53%
純利益:16.01%
です。
翌期の予想純利益は、4,240百万円とCAGRからすると成長率は落ちてしまいますが、利益水準は高いままです。
素人意見ではありますが、CAD事業については、業界のトップランナーであり、建設建築業界の景況感に左右される可能性もありますが、固いビジネスであることがわかります。
配当利回りは高くはないですが、PERの水準的にも投資検討する可能性のある銘柄だと思います。
世の中には、自分の知らない優良企業がたくさんあるんだなぁと改めて思いました。