福井コンピュータホールディングスの決算を分析してみた
こんにちは。
今日は、福井コンピュータホールディングスについて少し考えてみたいと思います。
大変失礼な話ですが、福井という地名らしきものとコンピュータという若干古臭い名前からしてあまり魅力的には見えないところではあります。
しかし、決算を見て驚きました。利益率の高いこと、高いこと。
気になったので、調べてみることにしました。
会社概要
社名にあるように、福井県発の企業です。
事業は、建築CAD事業、測量土木CAD事業、ITソリューション事業の3つで構成されています。
CADとは、Computer Aided Designの略で、キャドと呼ぶそうです。コンピュータ上で設計を行うツールというものらしいです。
後ほど、詳しく見ましょう。
事業系統図
業績とか
売上高:14,331百万円
経常利益:6,358百万円
純利益:4,222百万円
PER:15.93倍
PBR:3.55倍
ROE:24.4%
配当利回り:1.87%
時価総額:69,448百万円(2022年5月26日)
経常利益率が44.37%、純利益率が29.46%、いやぁすごいですね!高収益です。
決算資料によると、売上高、純利益ともに過去最高、6期連続で最高更新。
増配も発表しています、素晴らしいです。
セグメント利益
建築システム
売上高:6,493百万円
営業利益:2,481百万円
測量土木システム
売上高:7,108百万円
営業利益:3,402百万円
ITソリューション
売上高:729百万円
営業利益:268百万円
建築、測量土木が主だった、超主力事業であることがわかります。
事業について
建築システム事業は、以下の通りです。
IT導入補助金や業法改正などで収益が増加しているようです。
測量土木システムは、以下の通りです。
国⼟交通省が推進する「i-Construction」の普及やBIM/CIMにかかわる国の施策、IT導⼊補助⾦という追い風があるようです。
ITソリューション事業は、以下の通りです。
主に選挙の出口調査システムを開発、販売しているようですが、全体の収益へのインパクトは大きくありません。
中期経営計画
既に、CAD業界におけるトッププレイヤーでありますが、今後は新しいソリューションを創出できるかが福井コンピュータのキモであることがわかります。
少なくとも、2024年度においては、営業利益67億円、営業利益率44%を目指すようですが、現状では営業利益63億円、営業利益率44% 達成と立派です。
考察
ここまできたように収益率が高い、優良企業であることがわかります。
無借金であり、利益剰余金もたんまりと150億円もあり、財務基盤も強固です。
PERも15.93倍とそこまで高くないですが、売上高と純利益の成長率から少し考えてみましょう。
CAGR(年平均成長率)は、
売上高:7.53%
純利益:16.01%
です。
翌期の予想純利益は、4,240百万円とCAGRからすると成長率は落ちてしまいますが、利益水準は高いままです。
素人意見ではありますが、CAD事業については、業界のトップランナーであり、建設建築業界の景況感に左右される可能性もありますが、固いビジネスであることがわかります。
配当利回りは高くはないですが、PERの水準的にも投資検討する可能性のある銘柄だと思います。
世の中には、自分の知らない優良企業がたくさんあるんだなぁと改めて思いました。