主要百貨店の決算とか比較してみた
こんにちは。
今日は、主要百貨店の決算とか戦略を比較してみたいと思います。
百貨店は以前から斜陽だとか百貨店不況なんかと言われ、苦しい状況が続いていたと思うのですが、それに加えてコロナ禍による外出の自粛などで大きな悪影響を被った産業であると理解しています。
一方で、銀座などの大都市に行くと、必ず私は立ち寄りますし、お土産や贈り物を買う際には重宝するのが百貨店であったりします。
決して安くはないですが、いいモノ、確かなモノを売っている百貨店業界、今後も継続してビジネスを行なってほしいと思っています。
主要百貨店比較してみた
では、早速ですが、主要百貨店を5社比較してみました。
時価総額の順番だと、三越伊勢丹、Jフロントリテイリング(大丸松坂屋)、高島屋、エイチツーオーリテイリング(阪急阪神百貨店)、松屋という順番になります。
上場してないですが、ここに加えてそごう西武、東急百貨店などが大きなところではありますね。
これは想像通りというか、それにしても百貨店もかなり統合がありましたね。
それにしても、驚いたのが売上高です。
高島屋が一番大きいのは初めて知りました。
どこも売上高が大きいのに対して、利益率は非常に低い状態になっています。
また、時価総額はそれなりに大きくなっているため、PERは高く、これまでの利益剰余金の積み重ねがまだあるためか、純資産は大きくPBRは1以下になっている状態です。
決算資料に記載の各社の戦略やハイライトについて
三越伊勢丹→高感度上質店舗構築。CRM強化。エムアイカードへの投資。
大丸松坂屋→GINZA SIXを筆頭に富裕層(特に若年富裕層)の消費が好調、ラグジュアリー路線へ舵を切る。不動産開発は継続。アプリへの投資を進める。
高島屋→外商/高額品の売上は好調だが、中間層や衣料品に課題。また、コスト構造の抜本的な改革が必要。社員の高齢化対策やアプリなどのDXへの投資を加速。
エイチツーオー→中国進出(富裕層獲得とEC)。CRM強化とそれをコテにB2Bビジネス展開。
松屋→店頭売上はコロナ前の9割を回復(←すごい!)。デザインとファッションというキーワードに強いこだわり。CRMと宝飾時計への投資。不動産開発。
まとめ
パラパラと箇条書きにしてしまい、申し訳ありません。
むしろわかりづらくなりました。
まとめると、以下の点が各社共通の戦略かと思いました。
・宝飾や時計などラグジュアリー強化(←富裕層の取り込み)
・確立したブランディングを海外店舗に導入(←海外富裕層の取り込み)
・アプリへの投資(OMOやCRM強化)
・決済金融サービスの拡充(連携クレジットカード)
・コスト改革(各社高齢化が進む社員の対策)
考察
百貨店は、厳しい状況であることは変わりません。
しかし、富裕層の取り込みというところで言えば、各社かなり既に保有していることもあり、それを軸にビジネスを展開することになると思います。
特に、金融分野においては、相関があるため施策が検討されますね。
また、若い世代に向けては、本物のものを(アプリを通じて)わかりやすく、お得に提供するということを戦略していることがわかります。
例えば外商制度も、裾野を広げたり、打ち手は如何様にもなりそうですね。
兎にも角にも、店舗改革、固定費の削減、アセットの圧縮を進める必要があります。