サイドFIREとかFIRE miniとか考えてみた。

こんにちは。

休日ということで、休日はゆるーく思ったことをブログに書いてみたいと思います。

さて、今日は、FIREについて考えてみたいと思います。

 

FIREで有名な4%ルール

FIREと言えば真っ先に思いつくのが4%ルール。

これは、ご存じの方も多いと思いますが、資産額の4%以内の切り崩しであれば、数十年経過しても元本が毀損する割合が少ないというものになります。

元々の4%ルールの論文(?)を詳しく読んだことはないのですが、元本が毀損する割合が少ないというのは、元本はほとんど維持されているという意味であると考えます。

4%の考え方は、米国の平均的な株価上昇率(7%)から平均的な物価上昇率(3%)を差し引いて考えられているものです。

 

4%ルールでの計算

それでは4%ルールを元に、資産額と年間生活費を考えてみましょう。

配当所得や譲渡所得(株式の売買で発生した利益)には20%の税金がかかるものとして計算します。

 

ケース1 資産額1億円

1億円×4%×80%=320万円

320万円÷12=26.6万円/月

 

ケース2 資産額5千万円

13.3万円/月

 

ケース3 資産額2千5百万円

6.67万円/月

 

さて、こう見てみると一般的に考えると1億円以上の資産がないとFIREなんて無理だなぁという感じが出てきました。

これで話が終わるとおもしろくないので、もう少し考えてみます。

 

4%ルールの日本版を考えてみよう

4%は、株価上昇率(7%)-物価上昇率(3%)の計算式でした。

最初見た時、アメリカって物価上昇率すごいなぁという感想でした。日本ってずっとデフレデフレと言ってますし。

ということで、IMFのデータから、日本の物価上昇率を見つけました。

2000年以降の平均で、0.1%/年でした。

2012年以降は日銀による大規模な金融緩和でデフレ脱却を目指しましたが、インフレにはなかなかなりませんでしたね。

最近では、ロシアウクライナ問題による資源高でアメリカでは激しいインフレ率を記録しているため、今後日本にもインフレの波が押し寄せるかもしれませんが、一旦バックレコードの0.1%に0.4%を乗せ、0.5%として使いたいと思います。

 

株価上昇率については、ここ10-20年のS&P500のヒストリカルリターンは10%を超えていると思いますので、すこーしだけ上振れさせてください。8%を使用します。

インフレ率は生活サイドなので、日本のものを使いましたが、株価上昇率の方は米国株に投資するとしてそのまま株価上昇率を使います。

 

ということで、日本版4%ルールは、

株価上昇率(8%)-インフレ率(0.5%)=7.5%

7.5%ルールとして考えてみます。

 

ケース1 資産額1億円

1億円×7.5%×80%=600万円

600万円÷12=50万円/月

 

ケース2 資産額5千万円

25万円/月

 

ケース3 資産額2千5百万円

12.5万円/月

 

ケース4 資産額2千万円

10万円/月

 

資産2千万でサイドFIREとかFIRE miniできるか?

先ほど見た通り、資産2千万円を投資して、月に10万円のキャッシュが入ってくることが確認できました。

月にかかる全てのコストを18万円とすると(家賃6万くらい、生活費等12万円くらい)、残り8万円のキャッシュ分労働が必要となります。

 

全国の平均時給を調べると、1,210円という数字が出てきました。

所得税とか住民税とか計算がややこしそうなので、シンプルに1,210円のうち90%が手元に残るとして労働時間を計算します。

80,000÷1,089円=73.46(時間)

労働する日は7時間働くとすると、10.5日ですね。

週休4日生活が完成しますね。

 

考察

詰めが甘い計算ばかりで恐縮ですが、資産2千万円だと、平均時給で週休4日が可能になるみたいなのが、サイドFIREとかFIRE miniなのかぁと思います。

出来れば何かしらスキルを身につけて時給をあげること、週休4日にたっぷり時間注ぎたい趣味とかを作ること、これが資産額を達成するより大切かもしれませんねw

 

 

新52週高値を更新したユー・エス・エスの決算とかを分析してみた

こんにちは。

相場は相変わらず冴えない状況ですが、そんな中新52週高値を記録したユー・エスエスを分析してみたいと思います。

 

ユー・エスエスについて

中古車自動車のオークション会場を運営しています。

中古車買取専門店のラビットも経営しているようです。

ちなみに、ユー・エスエスは、Used car System Solutionsの略だそうです。

気になる業種、気になるビジネスです。新52週高値更新ということで、先に業績とかを見てみたいと思います。

 

業績とか

売上高:81,482百万円

経常利益:42,374百万円

純利益:29,745百万円

PER:21.68倍

PBR:3.53倍

ROE:16.9%

時価総額:779,679百万円(2022年5月13日)

 

経常利益率52%、素晴らしい数字です。

過去最高決算だったようです。

財務面でも、借入はほとんどなく、利益剰余金が2,000億円以上あり、好財務にふさわしい内容になっています。

資産サイドでは、大きいものでキャッシュが約790億、建物が約330億、土地が約630億と非常に安定した会社の財政状態であることがわかりますね。

 

事業内容

1)オートオークション事業

2)買取専門店ラビット

3)その他

売上と利益率は以下のようです。

オートオークションが事業の完全な柱で、売上の80%を占めており、利益率も61.7%と超高収益率です。

一般的には、買取専門店のラビットの方が有名だと思いますが、利益率は1.5%と低水準です。

その他の事業は、リサイクル事業で、金属スクラップの取り扱いを行っているようです。約7,200百万円の売上に対して、約1,200百万円であるので、新規事業かわかりませんが、ラビットよりも利益が出ている状況です。

しかし、基本的には、オートオークションの会社であることがわかります。

 

 

事業をもう少し詳しく見てみる

主要事業であるオートオークションについて見ます。

収益構造は、出品成約落札の手数料で、成約すれば1台あたり24,000円の手数料が入ります。

年間の出品件数は、273万台です。成約率は、65.4%です。

 

決算説明資料を見ると、市場シェアの約40%を占めています。

2017年にM&Aにより、JAAという会社を買収したことで、市場シェアが拡大したようです。M&Aを有効に利用しているようです。

 

成約車両金額が競合他社と比べて高いのもユー・エスエスの特徴ですね。

 

成約率は、市場平均に比べて下回ってるのは気になるところですね。

 

 

考察

良質な中古車が集まり、市場シェアも大きいということで競争優位性はかなりあるんだろうという感じがします。

一方で、これだけ市場シェアが大きいと次に気になるのは、中古車市場全体が今後どう変化するか?ということになるかと思います。

供給サイドは、新車登録車数に連動するようですが、需要サイドは個人的にはコロナ禍などの影響で半導体不足で新車登録が減少しているため、逆に需要が増えるのではないかと考えれるのではないでしょうか。

 

 

 

 

総合商社の決算とか比較してみた

こんにちは。

今日は総合商社のことを簡単に書きたいと思います。

総合商社の決算のニュースを見てビックリしました。

「大手商社7社全てが過去最高益の歴史的決算に 資源高受け」

資源高、さまさまですね〜。もはや、総合商社といいつつ資源開発企業という感じもしますが。。

 

決算とかバリュエーションとか

桁数が大きすぎて困るのですが、さすがの規模感です。

こうして見ると、三菱商事三井物産伊藤忠商事のグループと住友商事、丸紅のグループと、双日豊田通商に別れていることがわかりますね。

どこもアセットも収益も大きいからか、PERもPBRも低くて、配当利回りもそれなりに高くて、ウォーレンバフェットが投資するのもよくわかります。

こと、バークシャーに関しては、私の記憶する限りにおいては、円建債券を発行して総合商社の株式を購入したと思うのですが、その際、0.17%-0.44%程度でファイナンスしていました。

ならして0.3%程度で調達した資金で、配当利回りがおそらく当時4%とかの銘柄を購入し、株価はそれぞれ2倍くらいになってるので、ものすごくナイストレードです。

気になるのは、バークシャーは利益を確定した時に、ドル転しなければいけないと思うのですが、そこはすでに為替リスクをヘッジしているのかです。まぁたぶんしてるんでしょうね。

 

前置きが長くなりました。

総合商社についてはあまり詳しくないですが、もう少し調べてみたいと思います。

 

1)三菱商事

セグメント利益を見ると、想定通り資源セクターの上振れがすごいです。

天然ガスで839億円、金属資源で3,426億円、これだけで4,300億円ほどの上振れです。

 

2)三井物産

こちらも金属資源とエネルギーセクターの利益増加が業績全体に多大に寄与しています。

 

3)伊藤忠商事

はい、三菱商事三井物産と同じですね。セグメントの一番上に繊維と機械があるのが伊藤忠らしいです。

 

4)住友商事

住友商事もほとんど同じですね、、

 

5)丸紅

見にくいことこの上なし。。金属が柱ですね。

 

6)双日

やっぱり金属資源

 

7)豊田通商

やっぱり金属、安定の金属

 

ということで、金属資源、エネルギーが各社業績に寄与していることがわかりました。

では、それがどれくらい各社の業績に寄与しているか見てみましょう。

 

各社の利益トップ3

1)三菱商事

金属資源:44.87%

自動車モビリティ:11.39%

天然ガス:11.21%

 

2)三井物産

金属資源:62.15%

機械・インフラ:15.09%

化学品:8.6%

 

3)伊藤忠商事

金属:27.55%

住生活:12.83%

情報・金融:12.72%

 

4)住友商事

資源・化学品:53.34%

金属:11.91%

生活不動産:9.49%

 

5)丸紅

金属:44.48%

アグリ事業:16.52%

食品:11.64%

 

6)双日

金属資源:41.43%

化学:15.31%

自動車:8.63%

 

7)豊田通商

金属:32.84%

化学エネルギー:19.37%

自動車:12.84%

 

三井物産の金属資源への依存がすごいですね、、、

 

 

 

新しいことを始めるのって難しいよねというお話

こんにちは。

今日はゆるく書いてみたいと思います。

2022年は新しいことをやる1年にしたいと思い、ブログ、ツイッターYoutubeとかとか始めてみました。

といいつつ、1月に決心して実際に始めたのは3月くらい。何をするにも時間がかかる人間であることに嫌気がさします。

 

新しいことって難しい

主に始めたこと(ブログ、ツイッターYoutube)のうち、ツイッターは個人的に利用してましたが、投資!という側面でツイッターをはじめると、案外書くネタがなかったり、間違えたことをツイートしたらダメだと思うと調べたりとそんなことをしているうちにつぶかなくなるんじゃないかなーと思ってしまいます。

そして、ブログはもっと難しいですね。はてなブログで始めましたが、はてなプロにして独自ドメインを取って、形式とか表示とかグーグルで検索しながら進めて、悪戦苦闘の連続です。

記事内容については、ツイッター以上に調べるのに時間がかかる上に、一つの記事を作るにもそこそこ時間が取られるわけですが、ふぅやっと終わったと思い、見返して見ると浅い内容でビックリみたいなことがたくさんあります。

そ、し、て、Youtube。台本なしで話すとだいたいえーととか言ってしまいますし、思った以上にうまく言葉が出てこないですし、編集とか今までそういう分野に全く触れてこなかったので、ブログ以上の悪戦苦闘です。

ブログと同じく、やっとできたと思って投稿してもレベル低すぎの文章で本当に本当にビックリしちゃいますw

 

改めて思う自分の戦闘能力のなさ

私は、これまでフリーランスの方々とかネットビジネスの方々とかデザイナーとかYoutube関連のお仕事の方々とかは全く別の人生を歩んできており、いわゆるホワイトカラーの事務職をしていました。

その当時は、なんとなく仕組みもわかるし、別に、、、みたいな感じでして、しかも仕事がそこそこできるから自分は利用価値が高いなんて勝手に思っていました。

しかし、自分がやって始めて、できないことが多いことに気付き、今結構愕然としています。

てか、大企業のサラリーマンってみんな戦闘能力低いんじゃないの!?とめちゃくちゃく思います。

 

難しいけど進むしかない

何をするにも時間もかかるし、うまくいかないし、こんなことならやらなければいいじゃんと言う気持ちがしないでもないのですが、せっかく始めてみて、そして始めて日も浅いので全部もう少し頑張ってみたいなと思っています。

ウィンストンチャーチルの言葉で、

「Success is the ability to go from failure to failure without losing enthusiasm」

という有名な言葉があります(スペル合ってるかなぁ〜w)

成功とは、情熱を失わずに、失敗から次の失敗へと突き進むことである。

うーーん、いい言葉ですね。大好きです。

いつもこの言葉に励まされます。今のところ、失敗から次の失敗へと突き進んでいるので成功ということにしましょう!

今思ってることを書いてみるというだけでも、なかなか難しいものです。

文章を書くのも、発信するのも、アウトプットは大変です。だからこそやりがいがある、やる意味がある、そう信じたいものです。

 

米国株高配当ETFってどんな感じか分析してみた

こんにちは。

昨今の米国株相場は、金利上昇を受けてグロース株を中心に猛烈に売られていますね。

グロース株の成長を信じて待てばいいのですが、往々にしてこう言う時はバリュー株や高配当銘柄に目移りしてしまいますね。

 

ということで今回は、人気の米国株高配当ETFを比較してどんな構成なのかなどを検討してみたいと思います。

高配当ETFはいろいろとあるかもしれませんが、今回はSPYD、HDV、VYMの3銘柄を見ていきたいと思います。

 

SPYD/HDV/VYMについて

3銘柄ともに経費率は低く、さすが米国のETFだなぁという感じですね!

配当利回りは約3%近辺であることがわかります。

 

ついでにそれぞれの銘柄のセクターについて見ていきたいと思います!

セクターに関しては、かなり似通っている感じです。

金融、ヘルスケア、消費財、エネルギーそんなあたりが多いです。

 

それぞれのETFについてもっと詳しく

先ほどの図にもありますが、ポートフォリオの構成についてはいろいろと違いがありますね。

トップ10の銘柄がポートフォリオに占める割合は、

SPYD:15.78%

HDV:53.62%

VYM:23.4%

となっています。

SPYDはかなり満遍なくポートフォリオを形成しているのに対して、HDVはトップ10でポートフォリオの半分以上を占める形となっています。

 

それと特徴的なのが、私が米国株に疎いだけかもしれませんが、SPYDの構成銘柄はなかなか馴染みのないものばかりだと思いました。

ちなみにどんな銘柄かは、以下の通りです。

思った以上にエネルギー企業が多いです。初めて知りました。

ただ、セクター分散が効いてるので、SPYDに関しては、もはやポートフォリオトップ10はあまり意味がないかもしれないですね。

 

SPYDは一旦置いといて、HDVとVYMの方を見てみよう

HDVとVYMの方が有名どころが多いのでこっちを見てみましょう。

業種別ですと、

エネルギー:エクソンモービルシェブロン

金融:JPモルガンバンク・オブ・アメリカバークシャー

ヘルスケア:ジョンソン&ジョンソン、P&G

医薬品:ファイザー、アッヴィ、ユナイテッドヘルス、メルク

通信:ブロードコムベライゾン

その他:フィリップモリス

こちらの方がいい感じの銘柄構成な気がします。

ただ、エネルギーとかタバコとかはあまりポートフォリオに入れたくないですし、金融ももう少し選んで入れたいところですね。

 

今のところの結論

先ほど書いたように、高配当ETFを買うよりは、私のように、エネルギーは入れたくないとか、タバコは避けようとかあると思いますので、構成銘柄の中で気に入った銘柄に集中的に投資すればいいのではないかと思います。

やっぱり連続増配しているキャッシュフローが固いヘルスケア医薬品ですとか、金利上昇の恩恵を受ける金融銘柄は自分のポートフォリオに入れたいと改めて思いました。

 

 

メガバンクの株は債券的に見れないか分析してみた

こんにちは。

PBRが万年低い代表選手と言えば、銀行株でしょうか。

配当利回りも高く、また今後米国のように日本も金利上昇局面が来た際に、銀行株が輝きを見せる可能性があります。

そんな中、銀行株を債券のように毎年安定したCFが入ってくる金融商品だとして考えた時に、投資を検討する可能性があるのかどうか分析してみたいと思います。

 

ピックアップする銀行株

PBRの純粋な低さからすると地銀株を選ぶべきなのですが、今回は収益の安定性もありそうなメガバンク3行を選び、その中で検証する銘柄を1つ選んでみたいと思います。

こうして見ると、みずほの市場での評価の低さが際立ちますねw

システム障害やらなんやらが多くてこうなるんでしょか、合併当時は日本最大だったと思うのですが、、という話は一旦置いといて、今回は配当利回りが一番いい三井住友を選んでみることにします。

 

三井住友銀行を使ったシミュレーション

仮に1,000万円を初期投資したとして、計算してみることにします。

この10年では、一株当たり配当も上昇傾向にあるため、保守的に現状の配当水準が継続するとして計算してみます。

 

前提条件として、配当は再投資せず、今回簡易的に想定するキャッシュフローに対して金利の割引を行わないものとして計算します。

10年間投資したと仮定すると、想定の配当総額は4,730,000円。

初期投資額が10,000,000円なので、株価が-52.7%以内だとまぁ投資としてはプラスになるということになります。

 

株価の推移

それでは肝心の株価を見てみましょう。

個人的には、PBRが0.5倍以下となっているため、下値は限定的だと思いますが、ヒストリカルなものを見てみましょう。

この10年だと、まぁだいたいボックス圏という感じです。

一応高値と安値は、

高値:5,744円(2015年6月)

安値:2,161円(2012年1月)

2012年1月と言えば、株価が最高に最低だった時代ですね、懐かしい。

 

ということは、もし5,744円で買ってしまい、売ったのが2,161円とすると、62.36%もやられちょう計算になって、配当では賄えない水準になってしまいます。。

しかし、これは極端すぎる例なので、株価の推移だけ見るとそこそこ安定した値動きですし、配当だけ取るということが可能な気がしないでもないです。

 

何度も言いますが、ここには金利が考慮されていません。金利を考慮するともう少し10年間の配当の現在価値は小さくなるわけですが、個人投資家が投資するという観点から言えば、そこまで意識しなくてもいいかと思い省きました。

 

今後の動向

米国では、金利上昇からマーケットクラッシュ!?みたいな流れが起きていますが、それはまた置いといて、日本でもいずれは金利上昇局面は訪れると思います。

その際は、銀行株は非常に魅力的な株式になると思いますし、その中でもメガバンクは収益も安定していると考えられるため、下手に配当利回りの高い銘柄を買って株価が低迷するよりも、銀行株の方がいいのではないかとふと思ったお話でした。

すららネットの決算を分析してみた

こんにちは。

今日は、すららネットの決算を簡単に分析してみたいと思います。

なぜ、すららネットを選んだか?深い理由があるわけではないですが、過去5年くらいの間に上場した企業の上場後の動向を少しずつ探っていきたいなーと思った次第です。

 

事業内容

会社ウェブサイトには、

e-ラーニングによる教育サービスの提供および運用コンサルティングマーケティングプロモーション及びホームページの運営」

と記載がありました。

具体的に、有報の事業系統図には以下の記載がありました。

教育業界のど真ん中企業です。

 

事業をもっと詳しく

大きく3つのビジネスで構成されています。

学習塾マーケット:738百万円

学校マーケット:836百万円

BtoCマーケット:365百万円

特に、学校マーケットにおいては、前期比36%増加と高い伸びを見せています。

学校マーケットはコロナ禍におけるICT教育推進という国策の後押しを受け、成長が加速しているということでしょうか。

 

業績とか(2021年12月期)

売上高:1,952百万円

経常利益:552百万円

純利益:399百万円

PER:27.87倍

PBR:6.49倍

ROE:26.7%

時価総額:7,391百万円(2022年5月9日時点)

偉そうなことを書くと、利益率が高くて優秀な会社という印象です。

過年からの売り上げ推移を見ても、2017年から2021年でCAGR27.81%と驚異的な成長を見せています。

中期経営計画においても、今後年間20%以上の売上増を見込んでおり、成長期待も見込まれます。

また、借入金もなく、利益剰余金が粛々と蓄積されており、いい感じです。

 

考察

教育テックというこれからのビジネスに挑戦しているというのは魅力的なビジネスであると思います。

これまでの成長と中期経営計画の成長から、約20%成長するとすると、3年後でPERは10倍程度であると思われるため、今の株価水準は安いようにも感じます。

気になるのは、使ったことがないのですが、実際に競合他社と比べてどれほどの競争優位性があるのかというところですね。

一方で、教育現場における活用という観点からは、基本的にスイッチングコストが高いように感じますし、導入意思決定においても保守的に判断されるのではないかということを考えると、先行優位性があるようにも思います。

 

 

 

海外投資YoutuberのおすすめするBuy and Hold銘柄見てみた

こんにちは。

海外の有名な投資Youtuberが一生持てるBuy and Hold銘柄を紹介されていたので、その中身を見てみたいと思います。

 

一生持てるBuy and Hold銘柄8選

1)VOO

2)Coca Cola (KO)

3)Johnson&Johnson (JNJ)

4)3M Company(MMM)

5)Procter&Gamble (PG)

6)Apple Inc(AAPL)

7)Google (GOOG)

8)Walmart Inv (WMT)

こう見ると、連続増配している企業が多いことや、個人の生活に根ざした必要不可欠な商品を提供している企業が多いことがわかります。

まぁ、景気の波に左右されず、長年持てるであろう銘柄だとこういう構成になるのは仕方がない気がしますね。

おすすめの理由も上記のようなものが多いように感じました。

それでは、各社の比較を見ていきましょう。

 

各社の比較

この中では、3Mの配当利回りはかなり魅力的に見えます。

また、Googleはハイテク企業の中では、PERが抑えられていて、いい感じですね!

 

 

松井証券の決算を分析してみた

こんにちは。

直近で、極東証券の決算を分析して、ネット証券の決算を見てみたくなりました。

その中で、最も扱うプロダクトが少なく、高い収益率を誇る(誇っていた!?)松井証券の決算を分析してみました。

 

2022年3月期決算

売上高:30,616百万円

経常利益:12,791百万円

純利益:11,439百万円

PER:18.29倍

PBR:2.66倍

ROE:14.5%

時価総額:210.522百万円(2022年5月6日時点)

純利益率が30%近くあり、高い収益率を誇っていることがわかります。

 

社長交代後の松井証券

松井証券は長らく創業家である松井家の娘婿となった松井道夫氏が経営をリードし、対面証券会社からネット証券ビジネスへのビジネスモデルの転換を行い、見事超高収益企業へと変貌を遂げることとなりました。

松井道夫氏の基本戦略は、ネット証券ビジネスで低コスト化すること、取扱商品を主に株式に絞ることでも固定費の削減に努めること、低手数料を機にアクティブトレーダー層を獲得し、アクティブトレーダー層を中心に信用取引を提供することで金利収入を大幅に増やすというものでした。

それによって松井証券は大きな成長を遂げ、金融機関としては珍しく、PBR1倍を超えることとなりました。

 

しかし、2020年に松井道夫氏が退任し、和里田常務が社長に就任することが発表されました。

和里田氏は、P&G、リーマン・ブラザーズ、UBSなどを経て松井証券に入られて、いわゆる金融村の住人感がすごいですね。

また、松井道夫氏のご子息が、取締役に就任するなど和里田氏が、交通整備をして、新松井証券の舵取りをご子息に譲ることかなと邪推ができます。

 

新社長の施策

さて、和里田社長になってから、大きく会社が変わってきております。

まずは、決算説明資料のフォントが変わりました。ネット業ぽい感じを全面に出しております。

そして、松井道夫社長時代墨守した取扱プロダクトの限定から、様々な金融商品を提供するスタイルへと変更しています。

 

主に変わったことしては、

投資信託分野の強化

・米国株サービスの提供

IPO引受業務への参入

・FXサービスの刷新

 

以上に伴い、

以前平均すると、500百万円前後だった広告宣伝費が1,904百万円に、人件費も2,000百万円程度だったのが、3,054百万円になっています。

ここまでで年間2,500百万円程度の固定費増加に繋がっています。

施策としては、Youtubeチャンネルは他の証券会社のものよりも明らかに試聴回数が多い結果となっていますし、収益的にまだ刈り取りの時期ではないですが、種はたくさん蒔いているという感じですね。

 

考察

ネット証券はそのビジネスをスタートさせたのが2000年前後で、各社22年程度の月日が経過しています。

その中で、平均年齢層が高くなり、新規の若年層の囲い込みが重要な課題になっています。

それに伴い、各社同様の商品ラインナップ、施策が行われています。

個人的な感想ですが、ネット証券界隈は、新規顧客の獲得において、SBI証券楽天証券の2強になっており、特に楽天証券の1強になりつつある状況であると思います。

ただ、ネット証券会社は、既存の顧客層の信用取引による金利収入、投資信託の信託報酬、株式手数料で十分、いや十二分に利益が計上される構造です。

松井証券に関しては、社長が交代し、新しい施策を打ち出すことで、自分色を出したいのでしょうけど、固定費を上げて上げて、他社に戦略を揃える必要がどれくらいあるのでしょうか?

特に、ネット証券のユーザーは明らかにまず、SBIか楽天かの口座を開設し、その後松井やマネックスの口座を開設する傾向にあります。たとえ、その順番が逆だったとしても数社の口座を開設することが多いかと思います。

その中で、各社が同一のサービスを提供することに特段意味が見出せません。

これほどキャッシュリッチなビジネスを抱えているならば、固定費を下げる努力をし、既存顧客から利益を上げるビジネスを続け、余ったキャッシュは全て新規事業に注ぐ方がいいように感じます。

あるいは、新規事業に投資する自信がないのであれば、既存株主に還元することから、次の企業へ投資する、資金循環が起こるべきだと思います。

改めて松井道夫氏の慧眼には頭が下がります。

 

極東証券の決算を分析してみた

こんにちは。

個人的に好きな業界、証券業界の企業を分析してみたいと思います。

選んだのは極東証券、儲かる儲かると言われる証券業界の中でも、2021年3月期の利益率が高いので、選んでみました。

 

極東証券について

いわゆる中堅証券会社の規模です。

しかし、おもしろいのが、通常の中堅中小証券会社の場合、地域密着で根ざす証券会社が多いのですが、極東証券は少し違います。

支店の場所が、「大手町センタービル、霞が関、新宿、新小岩、蒲田、平塚、名古屋、大阪」となかなか特徴的な感じになっています。

証券会社は構造的に儲かるようになっていますが、対面証券会社は店舗という大きな固定費を抱えることで、利益率が下がる傾向にあります。

その中で、極東証券は店舗数を絞ることによって、固定費を抑えているものと思われます。

 

業績とか(2022年3月期)

売上高:6,492百万円

経常利益:1,880百万円

純利益:2,117百万円

PER:11.35倍

PBR:0.52倍

ROE:4.6%

時価総額:23,043百万円(2022年5月6日)

純利益率で30%以上、素晴らしく儲かっています。

金融機関らしくバリュエーションは低い形になっています。

 

収益構造

金融商品に係る受入手数料、トレーディング損益、金融収支が主な収益源です。

特質すべきは、債券トレーディングで約30億円と営業収益の半分近くを稼ぎ出しています。

証券会社は、取引量に応じて株式などの売買手数料、金融収支は主に信用取引金利収入が主な収益源となっているケースが多く、特に信用取引金利収入は、現状ほぼゼロに近い金利で資金を借り、3%程度で顧客に貸し出しているため、信用残高が大きくなればなるほど利益になるという構造になっています。

それにしても、極東証券の債券トレーディング損益は驚くばかりです。

 

その他

顧客預かり残高は、3,700億円で、ここ数年は安定しているようです。

預かり残高10,000百万円以上の顧客で、預かり全体の85%を構成しており、60代以上の顧客割合は、約71%となっています。

 

考察

まず、第一に、債券トレーディング損益の動向がわかりません。対顧客間で行われている感じではなさそうなので、極東証券のBSでやっているトレーディングで稼いでいるのではないかと思います。。

いずれにしても、前半で支店数を絞ることで、固定費を削減という話を書きましたが、債券トレーディングを除くと、赤字になることがわかります。

 

顧客層も、対面証券会社らしく、高齢者×富裕層(相対的)にアプローチをしていることがわかります。

特徴としては、新規開拓顧客の半数が、既存顧客からの紹介というのが挙げられるかと思います。

 

私見としては、ネット証券のように顧客年齢層が低いわけではないので、投信積立を皮切りに、長期のリレーションを築くわけではなく、当然短期のトレーダーもいないため、信用取引の需要増を見込めるわけではないので、なかなか厳しい状況です。

トレーディング損益が頼みの綱ではありますが、本業サイドで顧客とのアプローチや今後のビジネスをどう構築するか注目です。